やわらか

ひらがながすきだ。

わたしの家族の名前は、男性は漢字、女性はひらがなの名前だ。
これはなにか明確な意味があるのかと思ったら分けたことに特に意味はないらしい。画数と、呼んだ時の音の響きで決められた。○○ちゃんって呼んだらかわいいなと思って、と言われた。


わたしは自分を呼ぶ時、ひらがなで「わたし」と呼んでいる。口に出す時でも。それから、好きは「すき」と言って、人は「ひと」と言っている。殺す、とかも、なるべくできるだけ言わないように心がけているけど「ころす」と言っている。「しぬ」とか。

特にルールはない。こうやって文章を書いているときでも、この文字はひらがなのほうがいいなと思ったら変換しない。なんとなく。でも別に漢字がきらいなわけじゃない。書きにくいから手書きで書くときはきらいだけど。漢字に込められた、人や水やなにやらで作られたなりたちを知るのはとても楽しいことである。


ひらがなっていうのは意味を限定しない。つくる。作る。造る。創る。かく。書く。描く。おんなのこおとこのこ、女のひと男のひと。
あと、やわらかい感じもする。角ばってないからか、ぐにゃぐにゃして刺せそうにない感じ。


ひらがな、いいよ。たくさん使おう。


ていうか、早く寝よう。ねむれない。

トールサイズ

かわいい子と話をした。その子はすきなひとがいるのだと、恥ずかしそうに、でもうれしそうに話している。それを見て、わたしまで照れてしまう。


勢いって大切だから、わたしは勢いで、すきなひとのタイプと、わたしと身長が同じくらいであることと、もうすぐいなくなってしまうかもしれないことと、今度のイベントには来ないことを話した。すきなひとのタイプを話した時には、「シャツワンピ似合いそう!」とにこにこして言ってくれた。そういうところがかわいい。

かわいい子は、すきなひとが自分を下の名前で呼んでくれること、とってもやさしいこと、自分と身長がそんなにかわらないからデートのときにヒールが履けないこと、などを話してくれた。かわいい子は、わたしと同じくらいの身長だ。わたしよりかわいい子のほうが、すこしだけ、低い。


身長ってむずかしい。

わたしは同年代の同性のなかでは高いほうで、それのおかげで「スタイルがいい」「モデルみたい」なんて言葉をもらうこともあったけれど、今回ばかりはこの身長がうらめしい。相手にとって、「ちいさくてかわいいおんなのこ」じゃないから。
わたしよりずっと小さな女の子は身長がほしいと言うけれど、わたしだってあげたい。すきなひとと並んだ時、目線が近いことはうれしいけど、それ以上に、いやだな、が勝ってしまう。
そりゃあ背が高いと、それだけでスタイルいいねなんて言ってもらえるし、服もそんなにえらばないし、高いところのものも取れるけれど。でも、ひととならんだ時に、目立つ。ヒールなんて履けないから、あの3回くらいしか履いてないお気に入りのブーツは、靴箱のいちばん取りにくいところでいまもじっと出番を待っている。


「このあいだ出かけたんだけど、その時もいちばん低いヒール選んで履いていったの。かかとが低い靴買わなきゃかなあ」とかわいい子は言っていた。わたしはもう、ヒールのくつを見ようと思わなくなってきた。長所ではあるけれど、それでも、気になるものは気になる。とくに、すきなひとのまえでは。

明日はハーフアップで行こう。

そしてくよくよは続く

「天竺に行っても、くよくよは続きます」
伊坂幸太郎のファンなのだけど、SOSの猿は読んでいない。でも、このセリフが出てくると聞いて、ああいますぐ読みたい!と思った。


今日はだめだった。だめだったって、すきなひとに会えて話せたことや運動が楽しかったこと、はいいことだったのだけど、帰り道がだめだった。
なんともいやな気持ちになって、帰り道の自転車でずっと唇を噛み締めていた。だいぶ視界がぼやけていたから、事故にあわなくてよかった。
なにがいやなのかわからなくなって、いまいやだと思っていることをぜんぶ書き出したら、少しすっきりした。
すっきりした、と思っていたら、さっききょうだいにきつくあたられて、いやきつくあたられるのは珍しいことではないのだけど、書き出した嫌なことを思い出して、どっかの糸がふっと切られたみたいにぶわわと顔が赤くなり、目がまっかになった。鏡の前で、歯磨きをしている時だったから、わたしはわたしがなきそうになっている様をじっと見つめていて、「ぶっさ」と笑った。いつもよりも余計にぶさいくな笑いだった。


ほんとうに、すきってめんどくさい。わたしがなんであんまりすきなひとができないかって、ほかにも理由はあるけれど、いちばんは「すきになるとめんどくさい」っていう、そういう、ばかみたいな理由からだ。すきなひとができて(しまって)、しばらく離れていたその「すきがめんどくさい」がまた、わっ、とわたしをつかまえるようになってしまって、わたしはそれを躱せない。感情が重くて動けない。また、ぶさいくになってしまう。
それから、わたしがこれから進む道のこと、わたしの顔のこと、やらなくちゃいけないこと、もうすぐ来たる試験、なんてものがわたしを抱きかかえている。絶体絶命だ。なんてったってさっき「わたしが生きてる意味ないな」ってすごく冷静に思ってしまった。し、今でも思っている。こういうときははやくはやく眠ってしまわないと余計に泥沼になることは経験上わかっているのだけどどうもそういうわけにいかない。
くよくよ、じゃないかな。うだうだ、もやもや、ああなんて日本語は擬音が多いんだろう!ぴったりの言葉を探すのに苦労するじゃないか!


なんなら、9時くらいにはもう眠ってしまったほうがいいのかもしれない。これでこわい夢でも見てしまったらどうしよう。服、片付けるの面倒くさいな。書類も書かなくちゃ。あ、ほら2時すぎてるし。あーーー、すきなひとに、だきしめてもらいたい。大丈夫だって言ってほしい。
あー、むなしい。

耳鳴り

なんかすこし、怖い感じだったので書いておく。

ついさっき、耳鳴りがきこえた。ずっとスマホを見ながら横になっていて、やめて、立って、薬を取って、座って、足に塗布しているところだった。

いきなり、ぶおん、ぶぅん、というような、飛行機が飛んでる時みたいな音が、たぶん左耳だけに聞こえた。窓(あけていて、外の音が聞こえる状態だった)から聞こえているのかと思ったけど、頭の方向を変えても同じように聞こえたから、耳鳴りだってわかった。15秒とかそれくらい。

もしかして聞こえなくなっちゃうかも、とおもって、やんだあとに声を出して、聞こえるか確認したけど普通に聞こえた。ただ、左耳がぼんやりしている感じ。

 

難聴になっちゃったらどうしよう。お気に入りの歌を聴くことも声をきくこともできなくなっちゃったらどうしよう。どうか、難聴とかでも、それかほかの、脳震盪とかでも、とにかく病気じゃありませんように。疲労が溜まっただけの、一時的なものでありますように。

どうかお願いします。

 

 

 

レッツゴー安寧

このあいだ、母と居酒屋に行った。

居酒屋のあのがやがやとした感じとお酒に合う味付けにされた料理がわりとすきだ。なんか「紛れている」感じがする。誰もわたしのことを気にしていない感じ。

母とわたしはツボとか考えとかが家族のなかでもすこし似ていて、母と話すのはとても楽しい。家族にしか通じないノリも通じるからニコニコになる。母は愉快なひとなので笑いが止まらなくなる。

目の前に水槽があるカウンター席だった。車と「風立ちぬ」で見たような飛行機と大きな石が置いてある大きめの水槽だ。そこでは小さい魚が三匹と大きめの魚が一匹泳いでいて、小さい魚のうち一匹はなぜか立ち泳ぎをしていた。

母が「この魚たちさあ、生きがいとかあるのかな」なんて言い始めた。

「ないんじゃない?」

「こんな水槽でただ泳ぐだけでさ、多分食べられもしないのに」

「海が恋しいかもね、いや海の存在を知らない場合もあるのか」

動物って、特に魚って、感情がものすごく人間には分かりづらい。さすがに生きたままさばいてびちびちしているのは「痛いのか」とわかるけど、うれしいとか悲しいとかおいしいとかまったくわからない。あ、イルカは別。いや魚じゃないか。

ちなみにわたしは「踊り食い」が見てられない。痛そうだから。わけもわからない怪物に生きたまま食べられる恐怖は想像するだけでしんどいのでひとおもいにころしてほしい。

 

 先日わたしが新幹線で最寄駅を乗り過ごした時の話になって、

そのとき迎えに来てくれた父に「いつも勝負しないとダメなんだ、いつまでもはぬるま湯の中で生きていかれないんだから、注意を怠るな」という話をされたのだと話したら、

母は「お父さんは努力をしてきたひとだから、気になるんだよ」と言った。

「べつにあなたが、お父さんみたいな生き方する必要ないよ」とも。

「でもわたし、来るもの拒まず去る者追えずみたいな生き方をしてるから、ここいらで万引きとかしたほうがいいかなって」と、最近思っていたことを話したら、すごく笑われた。「警察に迎えに行くのが嫌だからやめて」って、そこかい!でもまあ警察に迎えに来させるのは悪いのでやめておこう。

 

母は更に、「そんなね、いつも勝負の人生じゃなくても、今頑張り時かな?っていうのはなんとなくわかるもんだよ。その時にちょっと頑張ればいいの。自分の生きやすいとこで生きな」と言ってお酒を飲んだ。わたしはそれに納得して、帰ったら手帳にメモしようと決意した。

 

この間読んだ「西の魔女が死んだ」でも、こんなことが書いてあった。

 

自分が楽に生きられる場所を求めたからといって、後ろめたく思う必要はありませんよ。サボテンは水の中に生える必要はないし、蓮の花は空中では咲かない。シロクマがハワイより北極で生きるほうを選んだからといって、だれがシロクマを責めますか

 

自分が生きやすいところで、たまにがんばって、っていう生き方がわたしには合っているような気がする。気のせいだったら、まあ、そのときはそのときだよね。

 

 

 

 

レム 2

わたしの眠気はかなり頻繁にわたしをおそう。

授業中でも、体を動かしている時でも、スマホをいじっている時でも、すごく緊張している時(たとえば、受験のとき!)でも、歩いていたり自転車を漕いでいる時でも、ねむくなる。もちろん授業中に寝たら怒られるし、「いつも寝てるね」なんて言われるのは非常にしゃくなのでできれば起きていたい。でも、すごくねむい。

 

ナルコレプシーという病気があって、それは日中でも緊張する場面でもことんと寝てしまったり、金縛りによくあったり、悪夢をよく見たり、カタプレキシー(感情がおおきく動いた時にねむってしまうこと。カタプレキシーがないナルコレプシー患者もいる)がおこったり、というものだ。

わたしはすごく、これなんじゃないかと疑っているんだけど、病院でみてもらってもいないのでなんとも言えないし、しょっちゅう夜更かししているからただの寝不足っていう可能性もあるのでここ三年くらい、ずっともやもやした気持ちで眠気と戦っている。

やっぱり病院でみてもらったほうがいいかな。

夜更かしをやめたらすっきり眠気とはおさらば、なんてことないかな。

ねむりってすごくやっかいだ。うまく付き合っていかないと、と思う。(なんて無理やりな終わり方…)